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芸術の秋にセザンヌ [映画]

前回の記事で宇都宮にあった猫町堂が違うお店になっていたので
2014年10月宇都宮を旅行した時、撮影した猫町堂をここに紹介します。


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文学的な香りのする上等のブックバー?でしたが、次に訪れた時には
全く雰囲気の違ったお店になっていました。

本当に残念
何故私が好きになったお店ってなくなってしまうのでしょうね

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今 少しずつですが片付けを始めています。
合間を見つけてやっていますが一日中は無理ですね。

芸術の秋ですから出かけてはいます。
先週半ばの渋谷 スクランブル交差点で
すっきりと晴れて美しい秋空に

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リュカさんのブログ記事で見て気になっていた映画「セザンヌと過ごした時間」
が封切りになっていたので東急シネマ文化村まで出かけました。

セザンヌってピカソやマチスから熱烈に尊敬されていた画家だったんですが
晩年になってからやっと注目されて個展が開催されたそうです。
印象派からキュビズムへと移行する時代だったせいかしら
サロンで落選を繰り返し、絵も売れなくて。
彼が生きることに不器用だったということもあるような気がするんですけどね
またまたこんなこと言って。。とハラハラする行動が多い

セザンヌとゾラはお互いに相手を求め合い影響し合って生きている
ゾラは作品の中に売れない画家の末路を書いてセザンヌは怒り心頭

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親友のゾラは小さい頃から苦労をしていたせいか、意地悪でしたたかな気がしたくらい。
二人の友情は熱かったのですが皮肉なことにゾラが先に作家として成功した

言葉って残酷ですよね ゾラがズバッとセザンヌにいう言葉にこの人は物書きなんだなと。
お互いに相手の事をよく見ているんでしょうけどね
今では古くなってしまったかもしれませんがゾラの作品も読ませる物だったんでしょうね

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南仏のエクスの風景も綺麗でした
セザンヌの絵は田舎の風景が多いです。田舎で過ごすようになってからの方が
良い絵が描けたのかもしれませんね
厳格だった親が亡くなったというのもあったかも

もうちょっとメリハリの効いたシーンがあればよかったと思いますが
ふたりの役者の演技力で 存在感はありました。

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この日は一回目の上映が満員だったので午後の回になってしまい
代官山までランチをしに行きました。

久しぶりの代官山 やはり空気が違いますね
十年以上 来てなかった おのぼりさんです。

町並みがヨーロッパのようでした

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蔦屋書店を見て、蔦屋の中のカフェは空席がなくて
スタバのテラスでランチして渋谷の東急文化村まで歩いて戻りました。

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テーブルに空が映り 木漏れ日もきれいで
外での珈琲が美味しい

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ちょうどいい散歩コースでした。


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一日置いて金曜日は
9/24までのアルチンボルド展
娘からチケットをもらったので夕方から行ってきました。
娘は虫が嫌いだからあまり気が進まないみたいで私に回ってきたんです。
めったにない貴重な展示会 絵画となれば興味があるので出かけてきました。

次回記事に書きます。




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生きることはぼうよう [映画]

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生きることは美しいこと
そう思いたい と そんな感想を持ちました

先日 封切りの人間失格を早速観てきました

大庭葉蔵役の生田斗真がかすむくらいの脇を固めるキャストたち
悪友堀木役の伊勢谷友介を始めバーのマダム役大楠道代 ヒラメ役の石橋蓮司
中原中也役の森田剛 また彼をとりまく様々な年代の美人たち
背景を盛り上げていました
特に堀木役の伊勢谷友介かっこいいですね
すっかり魅了されました

映像も美しく映画ならではの詩的な場面がありあまり悲惨さが感じられません
大庭葉蔵も憎めない純粋な雰囲気で成功だと思いました
監督が太宰の作品をよく理解して読み込んでいるのだと思います
太宰ファンを裏切らない出来にしあがっているのではないでしょうか
音楽の選考もよく小説で読むのもいいですがこうして映画で観ると
作品もさらにイメージ的になりますよね

主人公が心中に至る過程に左翼運動への自分の葛藤などがあった
のですがそれがあまり描かれていませんでしたのでいまいち
心中が唐突に思われるのですが。
また、大庭葉蔵がけっこう無口で二枚目に描かれていたのですが私としては
もっとおどけたひょうきんなシーンがあっても良かったかなと思いました

小説に描かれていない中原中也の存在がこの映画の中では
スパイスとして効いています
中原中也をもう一度読んでみようという気にさせられました
映画の中で中也が何度も歌うようにぼうようとつぶやきますが
ぼうようとして生きて行くこともありではないのかなと
思いました

最後の場面で彼が金木町と思われる故郷近くの一軒家に落ち着く
ところ 
鉄という60才くらいの女性にお世話され暮らしていますが
私にはすごく幸せそうに見えました

葉蔵は女性と言葉を交わさなくても女性からぴぴっと惚れられて
しまうんですね
女難の相なのかしら
それもうらやましいというかかわいそうというか

ぜひ小説とは異なった映画の魅力を楽しんでみてください

この小説 遺書と思われていたのが何度も推敲していたあとがあったとか
いまごろ天国で何を思っているのかな 道化の神は

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生誕100年 [映画]

お昼休み 住宅街にあかずの間というカフェを発見
普通の家の2階のようですが入るのには躊躇しました
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この周辺には珈琲館もあります
ここは昔からある喫茶店ですね
珈琲の香りが漂う憩いの場です
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美味しい珈琲を飲みながら読書なんかもいいでしょう

ところで
太宰治生誕100年そして松本清張も100年だそうです。
先日、三鷹で行われている太宰治の写真展に行ってきました。
太宰は39才で亡くなっていますが晩年の写真をみると
とてもおじさんっぽいです 悪くいえば老けて見えますね
10代の頃にすでに同棲、心中未遂と波瀾万丈でした。
三鷹の玉川上水べりにマントを羽織って立つ彼の写真は
長身で痩せているせいかまるで幽霊のように見えます。
当時の流行作家 とても疲れているみたい。
死の影がいつも彼を覆っているのに彼は作品を次々と発表していました。
今なお若者の心を、いえ、私たち熟年の心をもとらえて離さないですね。
若い頃は彼の生き方に興味があり、今はその素直で正直な文体に再び
惹かれます。

また松本清張はミステリーとしての小説だけでなく社会性 普遍性の
ある社会小説を多く描いています。
ゼロの焦点も何度か映画化されています。
今回 広末涼子、中谷美紀 木村多江など演技派女優を採用して
封切られていますが初日に観に行きました。
列車の臨場感が人間ドラマをいっそう盛りたてていて迫力がありました
能登の海や木村多江の赤いコートが印象的でした。 
はまり役でしたね。

100年 太宰治と松本清張は同年齢
同じ時代を生きていた2人
太宰作品のヴィヨンの妻も上映されていますね。
作品は時代の影響も受けており戦後の混乱が作品の背景に見受けられます。
そんな中で普遍性もあるところが2人の作品に共通していますね。
今でも愛読される証でしょう。


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好きな映画 [映画]

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職場の近くに骨董店がオープンしていました
まだ入ったことはないのですが
骨董店といえば私の好きな映画に時代屋の女房があります
村松友視の小説の映画化でしたが一作目の夏目雅子主演の真弓が
良かったですね
忘れられません

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時代屋の女房

いつの頃からかじめじめとした暗い雰囲気の
骨董屋にひかれるようになった
眠っているような骨董にはそれに反して
呼吸をしているかのような息づかいがあり
真っ暗な納屋の中でなにかが生きているように
思えるときがあった
それぞれが息をひそめてうごめいているような

下町とおもわれる骨董屋にあらわれた女には
過去があった
その女は底抜けに明るかった
中森明菜の歌などくちずさんだりなみだつぼを
目にあててみたり
店に置く骨董を探しに東北の方へと旅に出たり
からくり箱を覗く楽しみを男と共有して。

ふらりと現れふらりといなくなる
旅の宿には女の泊まった形跡があった
過去を背負っている骨董屋の若女房
それが夏目雅子だった
甘えん坊の主人は渡瀬恒彦
そしてアブサンという名の猫
ビクターの犬の置物

それがこの映画の小道具たち
ふっと郷愁を誘う私の名作の一つです
タグ:映画 骨董
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画家と庭師とカンパーニュ [映画]


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久しぶりに映画を観ました
フランス映画ですが地元パリでロングランしたそうで
とても分かりやすく心温まるいい映画でした

偏屈もので浮気性の画家と素朴で一途な庭師
違った個性を持つ二人は田舎の美しい風景の中で
いろいろな話をします
同じ田舎で育ったというこのふたりの会話がすごくいいのです

男性というのは女性よりもデリケートでかわいいところがあります
このふたりも茶目っ気がありそれなりにこだわりがあり
しゃいな部分もあって十分に人間らしい

名優2人の演技がとてもすばらしく存在感がありました

絵についてよくわからないという庭師がとてもいいことを
いっています
「明るい絵がいいな 名画でなくても俺が好きなものを描いてほしい」
絵は感じるものなんです
むずかしくなくてもいいんですね
感動する絵なんて説明ができないものじゃないでしょうか

がんに冒された庭師が亡くなったあと画家は個展を開きます
絵画は庭師が育てた明るい色の野菜たちや彼がつり上げた魚の絵でした

体が動かなくなっても野菜たちの世話をしに畑に行き
野菜と添い寝するように横たわっている庭師

俺が添い寝すれば野菜が喜ぶ

この台詞ちょっと泣けました
親友の気持ちがわかる画家もいい男です

男性の方に軍配があがった映画でした


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眠れる美女 [映画]

朝のうち雨が降っていたため、急に映画が見たくなって
今上映中の映画を検索して渋谷まで眠れる美女を見に行った
年末の渋谷はとても混雑していて、おばさんおじさんの
姿より圧倒的に若い人が多い
川端康成の原作の映画で、何回か映画化されているが
今回はドイツの監督作品

死とは密接な関係にある朝までの永遠のまどろみ
眠りは生と死の間にあるものだが、
まだ生々しい老人の感覚には死は身近ではないようだ
しかし、何者かの手招きにより死の淵に追い込まれるように
裸の美女の横たわる館へと通いつめることになってしまう

不思議な映画だった
川端康成の匂いは濃厚だったが最後が腑に落ちない

映画館を出て午後四時に夕食だったので、いまごろおなかがすいてきました

目白に出て東京スタイルに紹介されていた花想容に立寄りコーヒーを飲みました
やっぱりチーズケーキはおいしかったです

外へでると満月。。
月を見ているとさっきの眠れる美女を思い出しました
月と美女は似合います

年末の東京は少しものがなしい感じがしました
冬が急に足を速めたせいかな それとも映画のせいかな

新しいデジカメを買って最初の一枚を本日使用しました


フラガール [映画]


フラガールがやっとレンタルできました。
私はいわき市の出身ですが高校の頃炭坑が閉山してクラスから3、4人の
ともだちが東京や埼玉の方に引っ越していったことを覚えています
ハワイアンセンターができたとき親に連れて行ってもらいました
そのとき初めて見たタヒチアンダンスはリズム感あふれており印象的でした
近くで見るとお化粧がけばいなあと感じましたが。
いつでも中に入ると夏の気温
ショーの時間にはプールから出て前に陣取って踊りを眺めます
何度もハワイアンセンターに行きました
上京してからも子供を連れて行ったことも何回かあります
いまはハワイアンズと名をかえましたが
懐かしい思いでこのdvdを鑑賞しました
方言がいくらなんでも??と感じるところもありましたけど許しましょう
蒼井優ってなかなか雰囲気がいい女優さんですよね


リトルチルドレン [映画]

すごく久しぶりに映画を観ました
リトルチルドレン
ありふれた郊外の町が舞台で、すごく身近な感じがしました
子供と向き合うだけの主婦は狭い世界に住んでいていつも
何か起きることを望んでいるのにそれは自分ではなく
他人の不幸だったりする
非常識的なことは決してうけいれず自分だけを守ろうとして
いる
男は自分の殻にとじこもりとてもひ弱で病的だ
家庭の中では暮らしがあっても会話がほとんどない
いつも欲求不満で心の中ではけっこう淫らなことを考えている
夫婦というのはもっとも身近な他人で所詮人は孤独なものなのか
男も女もいくつになっても大人になりきれない病理をかかえている
生きるというのは年を経るほど不格好なものにみえてくる
少しだけ明かりがみえる最後は少しほっとしたけどね


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