生きることはぼうよう [映画]
生きることは美しいこと
そう思いたい と そんな感想を持ちました
先日 封切りの人間失格を早速観てきました
大庭葉蔵役の生田斗真がかすむくらいの脇を固めるキャストたち
悪友堀木役の伊勢谷友介を始めバーのマダム役大楠道代 ヒラメ役の石橋蓮司
中原中也役の森田剛 また彼をとりまく様々な年代の美人たち
背景を盛り上げていました
特に堀木役の伊勢谷友介かっこいいですね
すっかり魅了されました
映像も美しく映画ならではの詩的な場面がありあまり悲惨さが感じられません
大庭葉蔵も憎めない純粋な雰囲気で成功だと思いました
監督が太宰の作品をよく理解して読み込んでいるのだと思います
太宰ファンを裏切らない出来にしあがっているのではないでしょうか
音楽の選考もよく小説で読むのもいいですがこうして映画で観ると
作品もさらにイメージ的になりますよね
主人公が心中に至る過程に左翼運動への自分の葛藤などがあった
のですがそれがあまり描かれていませんでしたのでいまいち
心中が唐突に思われるのですが。
また、大庭葉蔵がけっこう無口で二枚目に描かれていたのですが私としては
もっとおどけたひょうきんなシーンがあっても良かったかなと思いました
小説に描かれていない中原中也の存在がこの映画の中では
スパイスとして効いています
中原中也をもう一度読んでみようという気にさせられました
映画の中で中也が何度も歌うようにぼうようとつぶやきますが
ぼうようとして生きて行くこともありではないのかなと
思いました
最後の場面で彼が金木町と思われる故郷近くの一軒家に落ち着く
ところ
鉄という60才くらいの女性にお世話され暮らしていますが
私にはすごく幸せそうに見えました
葉蔵は女性と言葉を交わさなくても女性からぴぴっと惚れられて
しまうんですね
女難の相なのかしら
それもうらやましいというかかわいそうというか
ぜひ小説とは異なった映画の魅力を楽しんでみてください
この小説 遺書と思われていたのが何度も推敲していたあとがあったとか
いまごろ天国で何を思っているのかな 道化の神は
実際の太宰の声など、残っていたら面白いと
思うんですが、寺山修二の津軽訛りの感じか
ら、あんなふうなものだったのかな?
などとも。
by extraway (2010-02-27 15:07)
映画を見るのが怖い様な気がしてたのですが、
きよたんさんのコメントを読んで、原作との
さりげない違いや、新たな発見があるようで、
とても楽しみになりました♪
子供の頃のわざと笑った、道化っぽい太宰の写真。
あれを見てしまったから、自分の子供の写真を撮るときに、
『笑って〜!』と、言えなくなってしまいました。
by qooo (2010-02-27 16:02)
>茫洋として生きて行くこともありではないのかな と
中也がどんなふうにつぶやいているのか
見てみたくなりました。
私は太宰の作品の中では『津軽』が一番好きです。
いつかその地を訪ねてみたいと思っているのですが・・・。
by タックン (2010-02-27 21:23)
人の人生はやはり美しいと
思います。人間模様として
残りますね。
伊勢谷友介、好きですね。
NHKの白洲次郎は良かったですね。
by 青の風画 (2010-02-27 22:47)
きよたんさんの感想を読んでいたら、
映画も面白そうに思えて来ました。
qoooさんと同感です!
中原中也の詩集は、いつも机の上にあります。
蒼い傷みがありながら、若くして世を去ったとは思えないような老成した視点。そのギャップに苦しむ辺りに胸がえぐられそうになります。
by chako (2010-02-28 01:25)
ぜひ観てみたいです!
TVで予告編なんかを見ると
キレイな作品なんだろうな、って思ってしまいます(^-^)
by saya (2010-02-28 18:42)
人間失格みてきました
映画は詩的で美しかったです
配役もなかなか良かったですね
やはり主役よりも脇役の方が冴えて
いたように思いました 今度は小説の
方をもう一回読み直してみようかと
思っています
by hoshinofune (2010-03-01 20:31)
extrawayさん
津軽訛りの朗読ありますよ
寺山修司と似たようなものです
あまり口を開けないでしゃべるのが
東北弁の特徴のようですね
ずうずー弁というのかな
qoooさん
太宰の作品は人間失格は暗いですが
御伽草子や女生徒など軽い感じのものもあり
イメージが変わると思うので機会があれば
読んでみてください
タックンさん
津軽もいいですね
津軽地方は太宰の作品で有名になったと
思います
一度訪れたいと思いますね
青の風画さん
白洲次郎良かったですね
本物はもっといい男でしたが伊勢谷さん
もおしゃれな雰囲気でかっこよかったです
chakoさん
映画はとてもきれいなシーンがありました
花火が落ちてくるシーンなど
絵的でした
中也は天才詩人です
詩人と小説家は少し違っていて
詩人はその感性で短い言葉でずばっと
表現します
中也の表現は哀愁もありリズム感抜群でした
中也は飲むとからむので太宰は苦手なところがあったようです
sayaさん
私はきれいな作品だなあと思いました
ぜひご覧になってください
ふりそそぐ花びらなど実際には目に出来ない
絵画的な表現があります
hoshinofuneさん
そうですか
ご覧になったのですね
映画を観てから小説を読むのもいいかもしれません
ついでにぜひ他の作品も読んでみてください
お伽草紙の中のカチカチ山も男と女の
関係になぞらえていて風刺があり面白いです
by きよたん (2010-03-02 22:47)
こんばんは
人間失格 見に行かれたのですね
こんな大作の小説を映画にするのは難しかったでしょうね。
by ガマさん (2010-03-05 20:00)
ガマさん
こんにちは
むずかしいとおもいますが見事に映像
も勝っている作品だと私は思いました
by きよたん (2010-03-06 09:54)